暫くビールを飲みながら二人で話をした。


瓶が空になる頃には頭がフワフワしていて、全てがどうでもいいような、なんともいえない開放感に包まれていた。



それから手を引かれて海の家に戻ると、いつかコンビニで会った人たちに加え、10人ほどが集まっていた。




川野さんに紹介されて、みんなと握手を交わして、この日私は新しい居場所を見つけた。






朝まで騒いだ帰り道、原付で家まで送ってもらったあとに、川野さんが言った。



「あたしのことはみんな渚って呼んでる。あんたもそう呼びな。あんたは今日からうちの仲間だ。よろしくな……よみ。」



なんだか胸がくすぐったくて、嬉しくて、頷くのがやっとだった。