昼休みが明けても、柊は不貞腐れたままだった。


さやかの話からなんとなく怒りの原因は私なんだろうと察しはついた。



正直、なんでこんなやつに怒られなきゃいけないのか分からない。



でもそろそろ機嫌を直してもらいたい。

こうも睨まれていたんじゃ、落ちつけないしなんだか良くわからない罪悪感まで芽生えてくる。



「ねぇ柊。……ごめんね。」

小さな声にピクリと肩を揺らして、

「ん。」

どうやら許してくれたようだ。



伏せていた体を起こすと、机の上にシャーペンでカリカリと文字を書いた。


『俺に嘘つくな』

乱暴な殴り書き。でもなんだか嫌な気はしなかった。


黙って頷くと、困った顔で眉毛を掻いた。