その時、成のお腹の音がグーッと鳴った。



「……ふふっ。お腹へったの?」



「とっても。なぁ、どっか寄っていこーぜ?」



「うん、いいよ」



「よっしゃ、走れっ」



「えー!?待ってよぉ!」



先に走っていく成を、あたしは追いかけていく。



「早く来いよぉー!ブタ華ーっ」



「あー!またそれ言ったー!今日は成のおごりだかんねーっ」



「アハハッ……しょーがねーなぁー」



「いっぱい食べてやるーっ」



「ダイエットしてるんじゃなかったのかよー?」



「黙れーっ!コラーっ」



どうして成なんだろう。



どうして好きなんだろう。



恋がこんなに苦しいなんて、知らなかったよ。