いままで、そばにいて気づかなかった。
小さい時からずっと一緒にいて。
家族みたいに大事で。
これから先も、いままでのように一緒にいられると思ったから。
他の誰かのものになっちゃうなんて、考えもしなかったから。
成を取られたくないっていう独占欲だけじゃない。
ずっとヘンだったのは、きっと……。
答えなんて知りたくなかったよ。
だけど知ってしまった。
どうしてこんなに胸が苦しいのか。
砂歩が成を想う気持ちと同じだった。
あたしも……成のことが好き……。
幼なじみとして好き。それだけじゃなくて。
それ以上の感情があったんだ。
あたしは成に、恋してるんだ――。