少しの間があったあと、あたしは吹き出して笑う。



「ふふっ。色羽ってば、マジメな顔しちゃってどーしたの?」



「質問の答えになってねぇ」



「もちろん好きだよ。色羽のことも、成のことも」



あたしが笑顔を見せると、色羽は視線を逸らした。



「そうじゃなくてさ……華は……。まぁいいや……」



「え?なにを言いかけたの?」



「やっぱりいい」



「気になるじゃんっ」



「だからさ、華は……」



――ガチャ。

その時、部屋のドアが開いて、成が部屋に戻ってきた。



「なになに?なんの話~?」



成はニコニコしながら、あたしと色羽の顔を交互に見る。



「なんでもないっ。ほら、ゲーム代わってよ、成」



「あいよっ」



成と色羽は、再びゲームに没頭し始めた。



電話で、成と砂歩は、どんな話をしたんだろう。



気になって仕方がない。