「あ~もぉっ!」
なに考えてんだろう、あたし。
考えたら嫌な気持ちになるのに、考えちゃうのはなんで?
ていうか、何で嫌な気持ちになるの?
もうわけわかんないっ!
「華?なんか機嫌わるいのかー?チョコでも食う?」
ゲームをしているふたりが同時に振り返り、成がチョコの入ったお菓子の袋をあたしの前に差し出す。
「いらないっ」
あたしは成の手をパシッと跳ねのけた。
「お~怖っ。色羽助けて!華が怖い~」
成はふざけて色羽の腕にしがみつく。
「バッカみたい」
あたしは、プイッと顔を背けた。
なにあたし……成に冷たくあたってんだろう。