えーと……。
白いチョークを持ったあたしは、黒板に答えを書いていく。
「よし!望月、席に戻っていいぞ」
「はい」
自分の席に戻ったあたしは、息をふーっと吐きだした。
セーフ。
ろくに授業聞いてなかったけど、簡単な問題でよかった。
砂歩があたしの方に振り向き、ニコッと笑った。
あたしも微笑み返したけど、なんだか……笑顔がぎこちないって自分で感じた。
砂歩は、いつから成のことが好きだったんだろう。
そういえば、だいぶ前……。
成や色羽のこと、本当はどう思ってるのかって、砂歩に質問されたことがあった。
あのときはもう、砂歩は成のこと好きだったのかな……。
だからあたしに、あんな質問したのかな。