「3コあるから、色羽が1コで俺が2コな~」



「なんで成が2コなのよ!」



「ブタ華になってもいいんですかねー?」



「うっさい!成」



笑っている成。まるで何もなかったような態度。



3人で笑ったり、ふざけたり。



普段と変わらない光景なはずなのに。



あたしは、さっきの出来事が頭から離れない。



成の顔が目の前にあって。



唇が触れてしまいそうなくらい距離が近くて。



あと何センチだった……?



あのとき、色羽が帰ってこなかったら、どうなっていたんだろう。



あたしたち、どうしてた……?