あたしたちは、原っぱで並んで座り、
しばらく無言のまま、夜空の星を眺めていた。
成の肩にもたれかかる。
「俺さ、昨日色羽に会った」
「え?」
「色羽がさ……夢の中に出てきたんだ。もう何年も出てきてくれなかったくせにさ」
「成も色羽の夢見たの?」
「華もなのか……?」
「うん……」
「マジかよ。もしかして、夢じゃないとか?」
「あたしたちに会いに来てくれたのかも」
「そーだな」
成は微笑んだ。
「本当は華が俺のところに来てくれるまで、ずっと待とうと思ってたんだ。何年でも、何十年でも。でも待つだけじゃダメだって、色羽に夢の中で怒られた」
「ふふっ。怒られたんだ?」
「殴りかかってきそうな勢いでさ、ちょー怖えの!」
「ふふふっ」
「いつまで幼なじみでいるつもりだよ!って、いいかげんにしろってマジで怒られた」
「そっかぁ。あたしも怒られてはないけど、似たような感じ」
「色羽、俺たちのこと心配してたんかな」
「心配させるなって言ってたよ?」
「ずっと心配してたんだな。だから俺たちに会いにきてくれたんだな」
「うん……」
繋いだ手と手をぎゅっと握りしめて、夜空の星を見上げた。
ありがと……色羽。