「連絡なかったからさ……もしかして来ないのかと思ったよ」
「ごめんね。ケータイ充電切れちゃって、連絡したかったんだけど……てかそうじゃなくて……本当ごめん……」
「いいんだよ。俺が勝手に待ってたんだからさ」
成は優しく微笑む。
「あ、あたしね、成に話したいことがあるのっ」
「俺も」
成の話は、結婚したい人がいるってことかな……。
「華の話から聞くよ」
あたしは黙り込む。
伝えたいときに伝えなきゃ。
自分の気持ちを伝えるって決めたんじゃん。
手遅れでも。
もう遅いけど。
それでも伝えずに終わるより、ずっとマシ……!
ぎゅっと目を瞑り、拳を握り締める。
「言いにくい話とか?それなら……俺から話してもいい?」
あたしは目を開ける。
「あ、うん……」
“うん”じゃないでしょ!
あたしのバカ……。