そのあと20分後にやってきたバスに乗って駅へと着いた。



駅のホームで、地元の町に向かう電車が来るのを、あたしは駅のベンチに座って待つ。



――ピリリリッ、ピリリリッ……。



そのとき、鞄の中のケータイが鳴った。



画面を見ると、珍しい人からの電話だった。



「はい」



“あ、望月?久しぶり”



「福井くん、久しぶりだね。どしたの?」



福井くんは、高校の時のクラスメート。



20歳のとき、地元で成人式に出席して、夜は高校のクラスのみんなで集まって飲み会があった。



福井くんとは、その飲み会で会ったとき以来だった。



“来月あたりさ、数年ぶりにクラスのみんなで集まろうってことで飲み会の企画してんだけど、金曜か土曜の夜なら望月は来れそう?”



「あ……うん。たぶん平気。福井くん飲み会の幹事なんだ?」



“まーな。じゃ、日にちが決まったらまた連絡するよ”



「うん、ありがと」



“あ、そういえばさぁ、成のやつ、結婚したい人がいるとか言ってたけど、望月は詳しいことなんか聞いてる?”



「え……?」



成が……結婚……?