「成は勉強しなくていいの?」
「しなーい!テストまで、あと1週間もあるじゃん」
成は、部屋にあったマンガを手に取り、床に寝っ転がって読み出した。
「いいね。余裕で」
薄目で成を見つめる。
「がんばれ~華~」
なにその適当なエール。がんばりますけども。
「はいはい、がんばりまっす!てか、成って今日バイト休みだったっけ?」
「うん。休みー」
成は、学校の近くにあるコンビニで、週に4日くらいバイトをしている。
成がバイトの面接に行ったとき、そのコンビニではすでに、
あたしの友達、砂歩がバイトをしていた。
「砂歩とは仲良くやってる?」
「んー?まぁな」
成はマンガに集中しているのか、適当な返事だった。