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7月初旬。



部屋の窓を開けても、風はピタリと止んでいて、蒸し暑い夜だった。



机の近くに置いてある扇風機のスイッチを押す。



「……なにこの熱風……暑い~」



期末テストまで、あと1週間。



あたしは自分の部屋の机で、テストに向けて勉強をしていた。



「華ーっ」



部屋の向こうから声が聞こえてすぐに、部屋のドアが開いた。



――ガチャ。

あたしがドアの方に振り向くと、成だった。



「あ、勉強してた?お菓子持ってきたぞっ」



「わーいっ!」



成は、そのまま部屋の床に座った。