「ホントに大丈夫だから、あたし」
「華」
あたしは横を向いて、成に背を向ける。布団をかぶって顔を隠した。
「成……ごめんね。ひとりにしてもらっていいかな」
「華……」
「今日はなんか疲れちゃった」
「わかった……。ゆっくり休んで」
「うん……」
――ガチャ……バタンッ。
成が部屋を出て行った。
“ひとりで抱え込もうとすんなよ”
あたしはどうしたらいいの?
みんなのこと心配させたくないのに。
ほっといてほしいのに。
みんなの前で泣きわめけばいいの?
そんなことして、なんの意味があるの?
だってそんなことしたって、みんなが疲れるだけじゃん。