――――――……
「いってきまーす」
そう元気よくあたしは玄関を出ていく。
いつものように、成がうちの門の前で待っていた。
「おはよ、華」
「おはよっ」
あたしは笑顔を見せる。
隣の家を見ても、玄関から色羽は出てこない。
寝ぐせとかついたままで、大きなあくびして、眠そうにしてて。
ひとりだけ自転車で行こうとズルしようとしたり。
そんな色羽は、もういない。
「遅刻しちゃうよ、成!走ろっ」
「おうっ」
朝は、いつも3人で一緒に学校に行ってた。
けどいまは、成とあたしのふたりだけ。
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