俺の腕の中で泣いていた華。
少しして落ち着いたのか、華は涙を拭いながら、俺の体を離した。
「色羽……ありがと……。そんなふうにあたしのこと想ってくれて……」
華は少しうつむいたまま、俺に言った。
「少しだけ……考える時間が欲しい……」
「華……」
「答えるのは、それからでもいい……?」
「うん」
俺は華の頭をそっと撫でた。
「焦らなくていい。いつまでも待つから」
華がどんな答えを出そうとも。
待つよ。
どれだけ時間がかかっても。
華が答えを出すまで、ずっと待ってる。
だって俺は、きっとこれからも。
ずっと……華のことを想うから。
なにがあっても
華のこと好きでいるから――。