「もちろん3人乗りってやつだよ。なぁ?華」



成の言葉にあたしは笑顔で頷く。



「そうよ。色羽は立ちこぎで!頑張って~」



「立ちこぎって……おまえら鬼か!チャリで行く意味ねぇし。……わかったよ。歩いていけばいいんだろ?」



「いまさらなによぉ。今日は自転車で行くことに決定したのっ!ファイト!色羽っ」



「早くこげよ~色羽」



自転車に乗ったまま動かないあたしたちを見て、



あきれた色羽は、立ちこぎで自転車をゆっくりとこぎ出した。



「重てぇ……おぼえとけよ、おまえら」