―――それから私達は、これから通うことになる道を二人並んで歩いていた。すると遥斗がふと呟いた。


「ずっと一緒にいれると思ったのになー…」

「………え?」

「ん?え、あ、何でもない!早く行こうぜ!遅刻する」


そう言って遥斗は私の手を掴み走り出す。


「ちょ、走るの速いよ!もっとゆっくり走って〜〜(汗)」

「お前が遅いんだよ(笑)」

「なっ!?遥斗のバーカ!!」

「ははっ(笑)」

「………」


遥斗が時折見せる笑った時の表情は、いつもの無邪気な笑顔じゃなく、何かを抱え込んでいるかのような笑顔だった。