~遥斗side~




俺と瑞希の出会いは11年前―――俺達二人が4才の頃だった。同じ毎日が繰り返される日々に飽きてきた頃、この町に越して来た一人の少女がいた。少女は恐らく、まだ越して来たばかりで友達もいないだろうと俺は少女に声を掛けてやることにした。


「おい、そこのおまえ」

「……?」


戸惑った様子で俺を見つめてくる少女。ドキドキと心臓がうるさい。


「あんただよ。ちょんまげしてるやつ」

「わたし?」

「おまえしかいないだろ」

「なに?」

「いっしょにあそんでやる」

「え?」


こいつ、耳悪いのか?それとも俺をからかってるのか?…いい加減にしろ


「だから、おれがおまえとあそんでやるっていってるんだ」

「なんで?」


あーもうめんどくせーなー…


「どうせ友だちいないんだろ。ひっこして来たばっかで」

「うん」

「じゃあこっちに来い。おれがあそんでやるから」

「わかった」


そう言って俺は、瑞希の手を取って公園へ連れて行ってやった。俺はこの時、ふと思った。『こいつを守ってやらなくちゃ』っと――――――――――。