「あーあ。ついにバレちまったか。」



別段気にした風でもなく、あっさりと呟き、あくびをこぼした兄貴。




・・・・・・どういう、ことだよ?



「バレたって何が?」


「んー?他にもオンナがいたこと。」


「・・・・・・は?」




あれ兄貴身体だけのカンケーとかじゃなかったのかよ?



俺の疑問が伝わったのか、兄貴ががしがしと頭をかいた。





「・・・・・・人生にはスリルが必要だろ?」


「意味解んねー。ただの最低ヤローじゃん」


「・・・最低って、さっきの子にも言われたな」



そりゃそーだ。


あの子は言うだろ。




「ま、別にいーけど」


「はぁ!?」


「だってそんな好きじゃかったし~」



軽い口調で言うこいつに、何かがプチッと切れる音がした。