「ただいま。」


リビングに入ってきた王子と目があって、ニコッと微笑まれた。



う……

なんだこの王子様スマイルは。


っていうか、新婚夫婦みたいじゃん。

恥ずかしい、恥ずかしい。


あたしは顔をパタパタ扇いでみた。



「おーいい匂い。」


「あのさ……朝は、ありがとうね。助かった。」


「んー。どういたしまして。弁当期待してるから。」


そう言うと王子はまた笑った。