「文!あんた、いつから王子と知り合いだったの!?」


なにやらさっきまで俳優について語っていた菜摘が慌てている。


「え、王子って……」

「王子があんたのこと呼んでる!ほらあっち!」


そう言って菜摘が指した方を見ると、そこには扉に寄りかかったあの人がいた。


「あーや♡」

ニヤッ

って、ハートをつけるなあああ!


「あああああああー!!!!!」


猛ダッシュでこのとんでもない人の腕を引っ張り、人影のない場所へ連れて行く。