「も、もう!料理中は台所立ち入り禁止!!」


恥ずかしさを振り切るように叫ぶと、王子は

「はいはい」

とか言ってソファに戻っていった。







「いただきまーす」


今日の朝ごはんは、たまご焼きにほうれん草の味噌汁と白米。

少し質素な気もするけど、あの冷蔵庫からはこれが限界だ。


「うまい……」


「本当?よかった。」

料理を褒められるとなかなか嬉しいもので、頬がゆるむ。

美味しそうに食べてくれるのを見ていると、王子も普通の男の子なんだなあなんて思えた。