「今日、空いてたら俺の家にきてよ。ユキたちがいるから」



「……へっ?」



一瞬、状況がのみこめずヘンな声が出てしまう。



「あ、それじゃ俺は教室戻らなきゃ。じゃあね、放課後くつ箱にいるから!」



安田くんはそうさわやかに言って……風のように消えてしまった。



その瞬間「イヤ───ッ!!!!」と女の子たちが叫ぶ。こんどは男子たちが思わず耳をふさぐくらいの大声だ。



そしてまた、あたしに対する考え方がいろいろ述べられ……どうしたらいいかわからなくて、とりあえずコッソリ席に座った。



……わわわ、どうしよう。なんかすっごい大変なことになっちゃった………!



そして、いいのか悪いのか安田くんの新たな一面が見られた。いや、ふだんのあたしなら絶対によろこんでるはずなんだけど。今回だけは複雑。



そう。



安田くんって、けっこうな天然なんですね……!