「どうしたの? あたしの顔、そんなにじっと見つめて」
……そう。
さっきから和也は、あたしの顔をじーっといぶかしげに見つめている。
なにかついてるのかな?
鏡で確認しても、いつもどおりのあたしの顔しか映らない。
「あたし……なにかおかしい?」
「あ、いや。えっと……」
訊いても、和也はあたしの目を見ずにあさっての方向を向いて目を泳がせてばかり。
「なんなの、はっきりしてよね!」
ちょっと強く言ってみると、和也はおそるおそるといった感じで言葉を発した。
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