「ふふっ」 私は思わず笑う。 だって、なんかおかしいじゃない。 あんなに、嫌いだったのに。 みんなに、冷たくて無口で無表情で、おまけに"クール王子"なんて言われて。 学校のアイドル的存在。 私には一生関わることなんてないと思ってた。 関わりたくもない、なんて思ってた。 その人が今、目の前にいる。