半年もの戦いを経て


ついにあたし、中川優亜は

塾に通うことが許された。


そしていよいよ

塾の校舎長との面談のため塾にいくことに。



「お前は明日英検だから途中抜けて
英検の練習してもらえよ〜。」




2年前買った車をだるそうに運転しながら
言うお父さん。


うちはあたしが小2の時離婚して二人暮らしだから金銭的余裕があまりない。


「はぁーい」


この時からきっとあたしの恋の幕は
開けていたのだろう。




あたしはそんなことに全く気づかず

車のなかで半分寝ていたー。





「ーまあ、これからの日程はこんなかんじになりますね」



校舎長の先生の話のあたしの聞くべき
ところはおわり、

(ほぼ聞いてないけど)


あたしは席を外して英検の練習へ。


「階段のぼってすぐのところに"瀬川先生"いると思うから!」



明るく言ってくれた校舎長の先生にペコリと頭をさげて階段へ。