病院へ向かう中、私は明日美を抱いて窓の外を眺めていた

タクシーに乗り込んだとき、運転手のおじさんが不思議そうな顔をしていたのを私はしっかりとみていた。

あえて、何も言わなかったけど・・・
明日美が傷つくかもしれないから。


タクシーに乗り込むのにも、明日美は助けてあげなければドアを開けることもできない。ましてや座ることもできないのだ。


一見、ただの女の子の明日美。だが、本当は光を失った女の子なのだ。

この子はこれから大丈夫なのだろうか

私やパパがいなくなったら、どうやって暮らしていくのだろうか。
一生共に歩んでいく、パートナーを見つけることができるのだろうか・・・


思わず、目頭が熱くなってしまった・・・
明日美に泣いているのが感ずかれないように、こらえるのが辛かった。