美代子は目を疑った。
明日美の目・・・うつろな目をしている。焦点が定まっていない。まるで、死んでいる人のようだ。

「ね?ママ。あす、嘘ついてないよ!真っ暗じゃん!」

「・・・あ、明日美?本当に真っ暗?何にも見えない?」

美代子は正直、信じたくなかった。

「ママ、何言ってんの?真っ暗じゃん?ママも見えないんでしょ?」

明日美はそう言いながらも笑顔がひきつっている。

「明日美・・・」
美代子はそれしか言えなかった。