小学1年生のときに書いた作文・・・

明日美の母は、押し入れに入っていたその作文を涙目になりながら読んでいた。

明日美も頑張っているんだから、
と自分に言い聞かせ、作業を再開する。


今、小川明日美という女の子はH病院の手術室にいる。

明日美の母、美代子は看護師さんに言われて入院に必要な物を取りに家に帰ってきた。押し入れを探っているときにこの作文を見つけたのだ。


美代子は肩を振るわせる・・・
泣いていた。
どうして、あの子なんだろう・・・
せめて、私が代わってあげられれば・・・

もう、神様なんて信じない・・・
美代子はそう思った。