仲間で友達、との言葉に優希は胸が熱くなった。
 知り合ってそれ程経っていない後輩と先輩、優希は人と親しくなるにはもっと時間がかかると考えていた。
 しかし、目の前の彼女は笑顔を浮かべながら仲間で友達だと認めてくれる。

「ありがとうございます」

 空いていた片手で春陽の手に触れ返して優希は笑顔で感謝する。
 そんな二人を窓越しに見ていた奏太は春陽に似た笑みを浮かべていたのだった。