私は、他愛のない雑談をしている

“王子様”方お二人を置いて、掲示板へ急いだ。

「あ、初!いたいた!おはようっ!」

「おはよ・・・」

駆けてきたのは、華奢な体格で、可愛いらしいロリ顔に、黒いセミロングの髪の毛をカールさせてハーフアップにしている女の子。

小林 春空(こばやし はるく)

「私達同じクラスだったよぉーっ!やったぁーっ!なんとねー!天佑君と蓮斗君とも同じだよぉーっ!やったーっっっっ!」

「そっか」

去年と変わらない。


「も~っ学校のアイドル王子様と同じクラスだよっ!?
何でそんな顔するのっ!
去年だって、お姫様と王子様が同じクラスーって!
初と天佑君で噂持ちきりだったんだよっ!」

「そう」

そのせいか、私の所には天佑ファンによる(天佑への)愛情のたっぷりこもったお恨みのお手紙が毎日どっさり来てたわけだけど。

校門のざわざわとした声に負けないチャイムの音が、全体に響いた。

「ほら、遅れるよ?」

あぁ、また始まる。

在り来たりで平凡で、何よりつまらない一日が・・・