吉「パラレルワールド?!
ある世界から分岐して、
それに並行して存在する別の世界の
ことですよね?」
牧「はい。そうです。
あなたの住む地球から私達の住む
ムーセントがそのパラレルワールド
なのです。」
吉「えっ?!
えええ!
パラレルワールドってほんとに
存在するんですか?」
牧「まぁ、はい。
地球ととても似ているのですが、
性格や時刻だけが差を生じてしまう
んです。でも基本的なところは同じ
です。」
吉「だから、こんなに明るいんだぁ。
でもどうして私が、ムーセントまで
連れて来られたのですか?」
1番の疑問を私は牧田さんにぶつけた。
牧「当選したからです。
最近やっと開発が進み、
パラレルワールドの入口を見つけたん
です。
私が持っているこのネックレスに
想いをのせると出入りできるのです。
まぁ、私達、担当者しか使うことは できませんが、、。
そして、地球からムーセントに来た
ものをエイトと私達は呼んでいます。
エイトに選ばれた者は、3年間
観察させていただきます。」
吉「か、観察?」
牧「ただ、
気持ちや行動を記録するだけです。
もちろん個人情報は守ります。」
吉「あの、その3年間、地球では
私はどうなるんですか?」
牧「こちらにいるときは、
地球はゆっくり進むものと考えて
ください。
こちらで3年過し、
地球に帰ると3秒過ぎているだけです。
その3秒を買いたいのです、私達は。」
3秒かー、、、
それくらいなら何も変わらないかな、
牧「こちらにいるときは、住居、洋服、
食物や生活に必要なものすべて
ご用意させていただきます。
地球に戻りましたら、1億円
贈呈させていただきます。
3秒をお売りくださる場合は、
サインをどうぞ。」
1億円、、、詐欺?
でも、詐欺でも3秒だったら
別に変わらないし、大丈夫かな?
そう思い、サインしたが、
その3秒で私は変わった。
私の考えがいかに浅はかだったか、、、。