退屈な授業が終わるチャイムが鳴った。
皆、背伸びをしたり、帰る支度をする者もいれば部活に行くため教室を出て行く者もいる。
私はというと…
昼休みに呼び出された女の子たちによって今は使われていない旧体育館の裏に連行されていた。
今日は金曜日だから、彼女達は機嫌が良い。
なぜなら…
「ねぇ、圓山さん。三善くんの好きなヘアスタイル聞いといてくれたぁ?」
「あ、えっと茶髪のセミロングで軽いウェーブがかかってるのじゃない…かな…。」
大の部屋でそういう髪型の女の子が表紙のグラビア雑誌を見たことがある。
他にも2、3の質問を受け、やっと解放された。
彼女達は金曜日は機嫌がいい。
何故ならこうやって私を呼び出し、大の好みを聞けるから。
月曜日には私が教えた大の好きなモノを身につけて、大にアピールするんだ。