「まぁ、呼び出しに関してはわたしも反対なんだけどね。」
「すーちゃんも大(だい)と縁切れって思ってる?」
「さぁ?別にどっちでも良いんじゃない。」
「「「え。」」」
3人の声がピッタリと重なった。
「だって、私が縁切れって言ったら夕は本当に三善(みよし)と縁切れるの?切れないでしょ。」
私はどう返事をしたら良いか分からなくて黙りこくってしまう。
「だから三善と幼馴染ヤメるのは夕の勝手。私からは何にも言わない。けど今のままじゃダメって事は忠告しておいてあげる。」
それだけ言うとすーちゃんはまたお弁当を口に詰め込み始めた。
すーちゃんの言い分はもっとも過ぎる。
「すーちゃんってマイペースだよねぇ。いつもの夕ちゃんへのお説教が終わったらまた黙々とご飯食べるんだもん。」
緋依が呆れながら自分のお弁当をつつく。
「ふぉ?ふぉんなこふぉないふぇど。」
「翠、口に入ってるもの全部飲み込んでから喋れ。」
緋依のおかげで“呼び出し”の話から違う話題に切り替わったことに心の中で感謝した。