真妃はため息をついた。


「夕月もさ、いい加減子離れって言うの?しなよ。」


「私子供いないし。」


「あーもう、そうじゃなくて幼馴染離れ!」


「そんな事言ったって幼馴染なんて切っても切れない縁じゃん。」


私は膨れっ面になる。


「でも、あいつの為に夕月が嫌な思いする意味がわからん。」


「そりゃ、私だってもう呼び出されるのは嫌だよ!でも…もしまた裏切ったら今度は何されるかわかんないじゃん…。」


段々私の声は小さくなっていった。

そんな私を見て真妃も沈黙してしまった。


気まずい空気が流れる。


「まーったく、真妃も夕も素直じゃないね。」


この沈黙を破ったのは…


「翠… 」


「真妃もさ、そんな回りくどい事言わないで夕の事が心配なんだって言えばいいじゃない。」


「な、別に!あたしはっ。」


真妃は図星をつかれたのかそっぽを向いた。