俺がアリサと付き合い始めたのは3年前。
まだ高校生の時だ。
幼馴染だったアリサを女として意識して、付き合い始めたのは自然な流れだったと思う。
その頃から悪い噂の絶えなかったアリサだが、俺はそれが嘘だと知っていた。
『同じ高校の男は制覇した』
『毎晩遊び歩いてる』
『身体を売っている』
色んな噂をたてられていた。
でも、アリサにそんなことがてきるわけねぇってことを知っていたし、毎日毎日一緒に居たのだからそんなことありえねぇ。
「あ、レッドちゃんだ〜」
「本当だ。今日も真っ赤だね〜」
「赤いスカートに赤い靴、爪も真っ赤‼︎」
大学内を歩くと、アリサに付いて回る声。
いつも気にしていないような素振りを見せるアリサ。
授業の選択上、ずっと一緒に居るわけにはいかねぇ俺。
1人が苦手なコイツが頑張って耐えてると思うとツライ。
「ねぇ」
「ん?」
「家通り過ぎてるよ」
「ん?あ、あぁ。考え事してた。わりぃ」