何か、一気にしらけた。
要するに俺のクラスにはいじめがあると。
「ふーじーさーわっ」
「・・・おう」
日高の背中にあった名前だ。
佐瀬。
体格もよく、温厚そうな顔をしている。
こいつがいじめねえ・・・。
「テンションひっくいな」
「眠くてよお」
「うー、そっかあ。俺は今日も元気いっぱい!」
「ふーん」
日高の事が気にかかっていた。あいつのざっくばらんな髪とか、背中とか。
「なあ、日高の髪ってさ」
「・・・・・あ?」
佐瀬の顔つきが変わった。
「日高の髪・・・やたらざっくばらんじゃね?」
「あ、ああ、そだね」
「好きでやってんのかな」
「さあ・な・・」
「普通、しなくね?あんなんにさあ」
「そう、だな」
「それとも」
「藤沢!わりっ、トイレ行ってくるわ!」
佐瀬?
やっぱあいつ・・・・