ブロロロロ…


薄暗い廃工場の中にすでにくろずくめの男達が何人かいた。
男達は外国人だ。


夜中2:58



警察は無線で男達に聞こえないようにやり取りしている

「いいか、組織が来て麻薬を渡したら行くぞ。」

「「はい」」

誰もが緊張し、静まり返ったとき、
3台の車が来た。

中からはやはりくろずくめの男達が出てきた。
1人中心にいるのは若い男だった。
外国人は一人もいなく、全員日本人だ。


日本人が麻薬を外国人の方に投げ、外国人は中身を確認すると金を渡そうとした。

「…今だっ!!!」

指揮官の指示により、一斉にでた。

パンッ

パンパンパンッ

どこそことんでくる弾がいろんな人に当たる。
銃撃戦だ。
警察官、組織の人間、外国人、それぞれが怪我をおう。

「キリタニさん!!!こちらです!!!」

必死に逃げ、さっき中心にいたキリタニと呼ばれる若い男を何人かで守りながら車に乗せた。

「待て!!!」

朔と勝は走って追った。
しかし、相手は車。
追いつけるわけがなくあっさり逃げられた。

「ーッ!!!くっそお!!!」

朔の言葉に勝も噛み締める。

「でも、組織の人間はまだ中にいるし情報もらえっかも!!!早くもどろうぜ」


ブーブーブー

携帯がなった

「もしもし」

朔が恐る恐るでた。

「神楽です」

『朔?!あー、良かった!!!生きてたー!!!』

緋音だった。

「お前、何だよ!!!今まだ捜査中なんだ!!!」

『え?そーなの?!いやー、今さ朔の弟来てるから言っとこうと思って』

「え?!和樹か?」

『うん』

和樹というのは、朔の血のつながった兄弟だ。離婚した時、父の方についてった弟だ。

「ま、まあ、帰ってくるから、今は捜査中なんだ!!!切るぞ」

『あ、ちょっと…』


ブチ


朔はおかまいなしにきった。

「和樹くんきてんの?!」

「うるせー」

「うるせーはないだろ!!!大体、お前はいつも上から目線でいいやがって、うざいんだよ!!!」

「はあ?!俺のどこが上から目線だ?!」

「俺がなにかいえば否定して、お前は何様のつもりだよ!!!俺らは同期だろ?!」

「それは、お前が間違った発言ばっかするからだろうが!!!それに、同期だからこそいえることもあるだろ!!!」

「んなの、しらねえよ!!!そんなんだから緋音ちゃんに嫌われてるんだろーが!!!」

「は?少なくともお前より俺は緋音に好かれてる!!!お前はいつもふられてる立場のくせに!!!」

「はあ?はあ?はあーー?!なんだよ、ふざけんな!!!」

パンッ

「「…」」

自然と手を挙げた2人の前にくろずくめの男がいた。

「お前らさっきからごちゃごちゃうるせーんだよ!!!」

銃口を二人にむけ、怒鳴った。

「くっそ…お前のせいで。」

「でたでたでた。上から目線。それをやめろつってんだろ?!」

「お前が叫ばなければこんなことにはならなかった!!!」

「だまれ、ちんかす!!!」

「…お前はそんな下品な言葉を使うやつだったか?」

真顔で朔は勝に問いかけた。

「お前…それ真顔でいうことか?」

「…当たり前だろ。お前の方がちんかすだろ。」

「お前ちんかすの意味わかってんの?!」

「だからうるせーって!!!」

「「…はい」」

「お前らなんなんだよ!!!俺はお前らを殺そうとしてんのに、なに喧嘩してんだよ!!!」

二人の喧嘩を見据えてとうとう男も口を出してきた。
それにたいし、さっきまで弱気だった2人はいきなりにらみ返した。
もちろん、2人一緒にだ。

「おい、朔。することわかってるよな?!」

合図を取るように確認した。

「分かってるけど、お前に指図される筋合いはない。」

「「おりゃ!!!」」


男は何が起こってるかわからない様子で、とにかく銃を発砲した。

が、勝と朔の連携プレーによりあっけなく倒された。

朔が勝に向かって笑いかけ、勝もまた朔に照れくさそうに笑った。
さっき言い合った事を忘れたかのように仲良くなった…とおもいきや、

「勝!!!」

「ん?」

「手錠くらいかせ、ばか」

また、朔の説教が始まった。

「自分の使えばいいだろー?!?!」

と、いいつつも朔に手錠を手渡す勝は、正真正銘の馬鹿だとおもったのは作者であるわたしだけではないはす…。