「それじゃぁ、ミナの禁断のパンツを篤と御覧あれ――」


いつもの様にミナが彼の机に浅く腰掛け、妖しくスカートをたくし上げる――。


「何してんだよっ、ミナっ――」


臨時生徒総会も「過去」の出来事に風化しつつあるとある日、ミナの色仕掛けに彼の声は驚きと困惑が入り交じった――。


「何ってテル、ご褒美だよ――残留を果たした事へのミナなりの気持ちだよ――」


屈託のない表情と声でミナは意思を示し、危険領域まで手が進む――。


「いやミナ、そういうのはいいから――」


ミナを「見ない」様に視点をずらし、彼は冷静に対応する――。




「じゃあ、胸でも触るかい――」


「どうしてそっち方向に話を展開するんだ――」


あっけらかんと躰を差し出すミナに間髪いれず彼がツッコミを入れる――。


「あははっ――」


クラスメイト達が笑う――。


この頃になると、彼女達は彼をもう「異性」として捉えてはいないのかもしれない――。


事実上、共学化は名ばかり――。


女の「帝国」に彼は囚われた――。


故に「敵」となり、彼を排除する画策も実行された――。


しかし、帝国の真の「女王」によって、彼は流刑を免れた――彼にとって幸か不幸かは別にして――。