陸飛side





「ねえ、未来大丈夫なのかなあ…」


心配そうに空音が俯く





海で突然未来が気を失って



どうしたらいいかわからなくって






とりあえず
空音と海もつれて

俺の部屋に運んだ






あれから1時間ぐらい経つけど


未来は眠ったまま





「未来ちゃん、病気なのかな?」

「えー、未来大丈夫かな?」




海と空音は
部屋に来てからずっとそわそわしてる






でも気を失うとき一緒にいた
俺だから言えることは







きっと未来は病気ではない
そして、未来はなにかを隠してる





「未来にさ、
私は誰ってきかれたんだ。俺」


ふと、海で聞かれたことが気になった。



「え、未来ちゃんは未来ちゃんでしょ?」


「いや、そうなんだけどさ」

「未来は、自分が誰だかわからないの?」

「詳しいことはわからないけどさ」


俺たち三人は幼なじみで

正確には四人なんだけど
一人は遠いところにいった


まあ、俺たちはいつも一緒にいて

一緒の高校に入って



いつも俺たちだけの世界だった






何かと縁があって
事あるごとにクラス替えしても
席替えしてもいつも


近くに海と空音がいた


他のやつなんていらなかった
ふたりで、いや3人で十分だった