「気になるから」


え…






今なんて?


っていうか、なんで
わたしの心の声聞いてるの?





「別に俺はエスパーじゃないからな(笑)
この海な、すっげーいいとこなのに
誰もこねえんだよ。」




そう言ってまた悲しそうな顔をする陸飛君


確かに。。。


この海にはわたし達以外に誰もいない。






「俺らがガキの頃は
いつも人がいっぱいいて
海の家とかもあってさ…

でも、この海な、
埋め立てられることになったんだ

それで俺達みたいな一般人は
立ち入り禁止になった。」





埋め立て?

立ち入り禁止?






「俺たちがココによく来てるのは内緒な」



陸飛君は私の口に
人差し指をくつけてそう言った





それにしてもなんで
そんな秘密の場所に

私なんかを連れてきたの?







「未来が、この海みたいだって
感じたから連れてきた。

本当は凄く明るくて
皆に愛されるべき存在なのに

俺たちなんかには敵わない
なにか大きなものにつぶされて
悲しそうで寂しそうで
いつかいなくなっちゃいそうで」




真剣に私を見つめる陸飛君



……