「おわったぁー!」


あれから1時間。


きれいになった準備室をみて、ふたりで満足する。


「どうやったらあぁなんの……。あいつぜったいかたづけできねぇやつじゃん」

「そういえば、あおのんまえにかたづけにがてって言ってた!」


「うわぁ!すっげぇきれいじゃんか」


大空とふたりはなしていると、うしろから声がきこえてきたからふりむくと、山積みのプリントをもったあおのんが立っていた。


「こんなきれいな準備室、いつぶりだろ……。
でもおまえ、海音をみちづれにするとかひきょうだわ!」

「きれいになったんだからいいじゃん。てか、自分がちらかしたのに生徒にかたづけさせるほうがひきょうじゃん」


大空のことばにあおのんは、それはそうだな、と言って笑っている。


「たすかったよ!俺ひとりじゃどうすることもできなくてさ。ふたりともサンキューな。

海音なんにもわるくないのに、こいつのせいでごめんな。きをつけて帰れよ!」


そう言うと、山積みのプリントをもったまま階段をおりていった。


「あー、つかれたぁー。そろそろ帰ろーぜ。手伝ってくれてありがとな」

「うんっ」