「うん?ナルセレイカ?」レイスって人が何か困ってる。あ、まさか。

「えっと、鳴瀬が名字で鈴華が名前です。」そう言うとレイスさんは

「ありがとう。じゃあ、レイカ。君はどうしてさっき、混乱したのかな?」と聞いてきた。

「それは…」言って良いのか分からない。あたしが『異世界の人』って。

「う~ん…じゃあ質問を変えよう。君の黒髪、それは染めてる?」と聞いてきた。

「いえ、両親が黒かったので…あたしも必然的に黒です。」と言うと

「成る程…」フムフムと言う感じで言葉を噛み締めるレイスさん。

「まず、この世界には生まれつき黒髪の人間は存在しないんだよ。…髪を染めない限り。」とレイスさん。

「えっ黒髪って珍しいんですか?」と驚くあたし。…日本では珍しくとも何ともない色だし…。

「おまけに君、目も黒いでしょ?…さっき分かったけど光の反射で茶色にもなる。…これも珍しいんだよ。…普通目の色は一色だから。…何が言いたいか、もう、分かるよね?」あたしの口から言わせたいの…?レイスさん。