「─それより、教えてくれないか?…涙の理由を。イヤだったのか?」そう俺が言うとレイカは頭を横に振り、

「違うんです!!嬉しかったんです。あたしもおな─」レイカの気持ちが分かり俺は気付いていたらレイカを抱き締めていた。

甘く、俺の理性を崩す香り。柔らかく、とても抱き心地が良い。

「ありがとう。改めて言う。俺と付き合ってくれないか?」と両手の中にいるレイカに囁く。

こくこくと頷くレイカ。涙で潤んだ瞳が俺を見つめてきた。

「お願いします。」と。小さい声だったがハッキリ聞こえた。

「ありがとう。…でも、泣かないでくれないか?…シエルの毛並みが逆立ってる。」と言うとレイカはシエルに

「大丈夫。この人は敵じゃないよ。」と言うと直ぐにシエルは毛並みをもとに戻した。…流石飼い主。話しが通じてるよ。

ひょこっとレイカの腕から抜け出して、キャットタワーに向かい、自分のお気に入りスポットなのかそこに丸くなった。…どうやら寝に入るようだ。

…ここは猫だな。マイペースそのもの。