ーsideクロードー

子猫を見ながら優しく微笑むレイカを見て俺は強くレイカが欲しいと思った。

…だから、言ってしまった。『好きだ』と。ゆっくり俺を知って欲しかったけど、限界だった。

頼む。俺の欲しい答えを──「O.K.」と言ってくれ。すると急にレイカは口元に手を当て、瞳が潤み始めた。

「!!ごめん。泣かないでくれ。泣かせたくて言った訳じゃ無い──」無いんだと言おうとしたらシエルが急に俺の膝に乗ってきて、俺の手を本気で噛んだ。

「─痛!!」シエルの気持ちが伝わってきた。『俺の大事な人苛めた!!今度は俺が守る!!』って。

「違うの!シエル、止めて。」と言うとシエルは俺から離れて、レイカの膝に乗り、レイカを慰める様に体を刷り寄せた。

シエルを片腕で抱き上げ、涙を拭うと、俺の近くに来るとレイカは「傷、治します。」と言って俺が知らない言葉を言うと、傷が塞がった。

「シエルが噛んでしまってすみません。」と腰を折って、頭を下げてきた。

「いや、良いんだ。シエルは俺がレイカを苛めたって思ってやったことなんだ。気にしてない。」と言った。