イシュルト地区に広まった炎は雪奏様に消していただいた。…一瞬で消えた炎。流石は当主の力を軽く超える次期当主とまで言われる程の力を見せつけられてしまった。

次には怪我人の治療。これもあっという間に全員完治した。

味方で良かった、と思う。

イシュルト地区にあるウォーターの本部にある会議室を借りて話し合いは行われた。

原住民であるクロードも話し合いに参加すべきなのだが、雪奏様に『鈴華さんと話したい事があるの。』と言われて最初は雪奏様、雪奏様の御主人?とあたしで行われた。

「さて、改めて自己紹介。私が時宮雪奏。時宮の当主です。年は二十歳。で隣にいるのが私の主人の颯斗。年は私の1つ上の21。」話に振られて颯斗、と言われた人は軽く会釈をした。

「鳴瀬鈴華です。先程居た茶髪の男性はクロード・フレア・フォース。この国の王族で王太子。私の主人でこの子たちの父親でもあります。」と優しくお腹に触れる。

…あ!名前、結婚したから変わったのか。後で訂正しとこう。

「さて、自己紹介はここまでで私たちの目的は2つ。1つはこちらに逃げられたクイーンの討伐。もう1つは鈴華さん。貴女にここに留まるか、日本に帰るのかそれを聞くためです。」