「レイカ、医者が来るまで休んでろ?…温かい物淹れるから。」レイカをソファーに座らせながら簡単なキッチンがある所に行ってお湯を沸かし始めた。
「ニャー」?声がした方を見るとシエルが俺を見上げてる。俺はしゃがんでから
「どうした?」と言うとシエルはすり、と俺に体をすり寄せる。…あ~おねだりか。
「いつものミルクで良いか?」とシエルの頭を撫でながら言うと心なしか、上機嫌そうな足取りでキャットタワーの定位置に行って日向ぼっこを再開した。ま、これが猫だからな。
二人と一匹分の飲み物を用意してレイカと俺の飲み物はテーブルに、シエルのミルクはシエルに急かされて器を定位置に置くとがっついてる。…急がなくても誰も取らないって。
飲み物を飲み終わった頃にキャットタワーの上で毛繕いをしていたシエルが急にビクッと扉の方を見るとすたすたと猫ドアを潜り寝室の方へ…。
ノックが聞こえて、次には医者の声。
……来たか。俺は通して良いか?とレイカに目線で問いかけて〝良いよ〟と返って来たから医者を部屋の中へ通した。
始めに何個かの問診と血圧、体重などを測ってからいよいよチビたちのご対面。
医者の能の応用系で空中に映像が写る。
「お二人様ともお元気ですね。…性別は分かりましたがお伝え致しますか?」…是非とも聞きたい。