ー公爵の屋敷前sideレイカー

──これは、ヤバい。魔者の毒素が外まで漏れてる。…道端に咲いてる野草が枯れかけている。

「─先ずはここで一旦浄化しないと、だね。」そう言うとクロードが

「…なんか息苦しいな。」と喉のあたりを触る。

「うん。…毒素のせい。綺麗な空気が壊されつつあるから。」そう言うとあたしは右手を前に出して精神集中する。

──範囲、屋敷全域。………最深部の毒素までは消せない、か。範囲が広すぎる。二回に分けるか。

と考え力を使った。

すーっと毒素は消えたが最深部の毒素はまだ残ってる。

「……やっぱり一筋縄では行かないか。」溜め息をついてから毒素が強い部屋に目を向けた。

──丁度ここから見えている位置に部屋があるがカーテンは閉まってて中までは見えない。

「中に入るしか無いか。」と独り言を言い許可を貰っていた屋敷の中にあたしとクロードは入った。