「──!!それは、真実ですか?…マリアーノは赤目だ、と。」どうか聞き間違いであることを祈っていたが
「…本当だ。」……望み、叶わなかったな。
「……公爵、恐らくマリアーノは先日外れで起きた事件と深い関わりが有るようです。…レイカがその事に関して深い知識を持ち合わせているので、レイカに確認してから直ぐに返答致します。それと、マリアーノは治療方針が決まるまで近付くのはお控え下さい。…外れで起きた事件の様になる可能性が高いので…」そう言うと公爵はショックなのか茫然としていた。
「そんな…なぜ…」そんな声が聞こえたが
「決して悲観なさらないで下さい。それでは自分はレイカに確認をとって来ます。公爵はご自身のお屋敷へ。」そう言うと急いでレイカの下へ向かった。…マリアーノの能は無属性、回復特化だから自身を守るためなら大丈夫だと、考えたい。
ーフレイム騎士団、執務室ー
急いで戻るとレイカは休憩中で自身のマイカップに口を付けていた。
「あ、クロードお帰り。…どうしたの?そんな急いで。」とレイカはキョトンとしていたが
「…大変な事が起きた。…実は」と話し始めるとだんだんレイカの顔が強ばって俺が話し終わるまでずっと口を開かなかった。
「……分かった。公爵の屋敷に連れてって。」と膝に掛けていたブランケットを椅子の背もたれにかけて出発の準備を整えた。